「肩こり」だと思っていたら肋骨の問題?—見落としがちな肋横突起関節の痛み

はじめに

「肩こりがひどい」と感じている方の多くは、首や肩の筋肉(肩甲挙筋や僧帽筋)に違和感を覚えることが多いです。しかし、実は肩こりだと思っていた痛みの原因が、胸椎と肋骨の関節(肋横突起関節)の不調によるものだった、というケースも少なくありません。
本記事では、肩こりと肋横突起関節の痛みの違い、肋骨の動きの重要性、そして対処法について詳しく解説します。

肩こりの「痛みの部位」はどこ?

多くの人が「肩こり」として認識しているのは、以下のような筋肉の不調です。

1.肩甲挙筋(けんこうきょきん)

・首の後ろから肩甲骨の内側上部につながる筋肉
・スマホやデスクワークで常に緊張しやすい

2.僧帽筋(そうぼうきん)

首・肩・背中の広い範囲を覆う大きな筋肉
姿勢が悪いと過剰に負担がかかる

しかし、実際にはこれらの筋肉だけでなく、胸椎と肋骨の関節(肋横突関節)に原因があるケースも多く見られます。

ひどい肩こりの原因となる肋横突関節の痛みとは?

**肋横突関節(ろくおうとつかんせつ)**は、肋骨と胸椎(背骨)がつながる関節です。本来、この関節は呼吸に合わせてわずかに動く仕組みになっています。しかし、肋骨がねじれることで肋横突関節にもねじれが生じ、靭帯に負担がかかることがあります。
このとき、靭帯にあるセンサー(レセプター)が反応し、周囲の筋肉が緊張して痛みとして感じるようになります。つまり、肩こりのように感じる痛みが、実は肋横突関節のねじれによるものである可能性があるのです。

肋骨のねじれとは?

肋骨のねじれとは、単に骨そのものが変形しているわけではなく、身体の捻りの左右差によって生じるものです。
例えば、こんな症状はありませんか?

右肩だけいつも下がっている
カバンのストラップがいつも片側だけ落ちる
片側の背中や脇腹だけが張る

これは、身体の捻りのバランスが崩れていることで、肩の高さが変わってしまっているサインです。
捻りの左右差があると、肋骨のねじれ方も左右で変わり、結果的に肋横突関節にかかる負担も偏ってしまいます。
特に、上がっている側の肩の肋横突関節に痛みが出やすい傾向があります。

肋骨のねじれを改善するには?

肋骨のねじれを整えるためには、単に肩をほぐすのではなく、身体全体のバランスを調整することが重要です。

改善のために必要なアプローチ

1.土台となる骨盤のねじれを整える
骨盤が傾くと、背骨や肋骨のねじれも生じるため、まずは土台を整えます。

2.肋骨のねじれを調整する
呼吸や姿勢のクセを見直し、肋骨の正しい動きを取り戻します。

3.頭蓋骨・目の高さのねじれを整える
目線のズレや噛み合わせの影響で、身体全体のバランスが崩れることもあります。

4.呼吸の仕方を改善する
肋骨は呼吸とともに動くため、正しい呼吸ができると肋横突関節の負担が減ります。

5.歩き方を改善する
歩き方が偏っていると、体の捻りに影響を与え、結果的に肩や肋骨のバランスを崩します。

何が必要か、どの程度の調整が必要かは個々の状態によって異なるため、しっかりと検査を行い、適切な施術を行うことが大切です。

施術例:ひどい肩こりが続いていた30代女性のケース

【来院時の状態】

・30代女性、デスクワーク中心の仕事
慢性的な右肩のこりと痛みがあり、マッサージを受けてもすぐ戻ってしまう
右肩がいつも下がっていると感じる
・深呼吸すると右側の背中が突っ張る感覚がある

【検査と施術】

検査で分かったこと
右肩が下がっているのは、骨盤のねじれと右肋骨の前方回旋が影響していた
肋横突関節の可動性が悪く、呼吸のたびに肋骨が十分に動いていなかった

施術内容
骨盤のねじれを調整
まず骨盤を整え、体の土台を安定させる
肋骨の動きを調整
ねじれた肋骨の動きを回復させる施術を行い、左右のバランスを整える
呼吸の改善
浅い呼吸が続くと肋骨の動きが制限されるため、深い呼吸を意識する指導

施術後の変化
1回目の施術で「肩の軽さ」を実感
3回目の施術で「肩が下がる感覚がなくなった」とのこと
呼吸が深くなり、肩の緊張が以前より減少

このように、肩こりの原因が肋横突関節のねじれにある場合、肋骨の調整を行うことで症状が改善することが多いです。

肋骨のねじれを改善するセルフケア

施術を受けるだけでなく、日常的にケアすることも大切です。
1. 肋骨のストレッチ
両手を組んで上に伸ばし、左右にゆっくり倒す
深呼吸しながら、肋骨の動きを意識する
2. 歩き方の見直し
片側に重心をかけすぎないように意識する
左右対称に足を踏み出せるよう、鏡を見ながら確認
3. 正しい呼吸を意識する
お腹だけでなく、肋骨全体が膨らむように深呼吸をする
息を吐くときに肋骨がしぼむ感覚を意識する

まとめ

肩こりの痛みの原因が、肋横突関節のねじれによるものの場合がある。
肋骨のねじれは、体の捻りの左右差から生じる。
肩の高さの違いやカバンの落ちやすさは、ねじれのサイン。
痛みをなくすには、骨盤・肋骨・頭蓋・呼吸・歩き方まで全体を調整する必要がある。

肩こりがなかなか改善しない方は、単なる筋肉のこりだけでなく、肋骨のねじれや体のバランスにも目を向けてみることが大切です。
「整体なお」では、肋横突関節の調整や、全身のバランスを整える施術を行っています。
肩こりがなかなか改善しない、呼吸が浅い、左右のバランスが気になるという方は、一度ご相談ください。

Q&A

肩こりと肋横突関節の痛みはどう見分ければいいですか?

肩こりと肋横突関節の痛みは、どちらも肩や背中の違和感・痛みとして感じることが多いため、判断が難しいのが特徴です。単なる肩こりだと思って放置していると、実は肋骨のねじれが原因だった…というケースもあります。

肩こりの人は必ず肋骨のねじれがあるのですか?

→ すべての肩こりが肋骨のねじれによるものではありませんが、長年の姿勢のクセや体の捻りの左右差があると、肋骨のねじれが関係していることが多いです。

肩の高さが左右で違うのは、肋骨のねじれが原因ですか?

→ 肋骨のねじれが原因で肩の高さに左右差が生じることはありますが、骨盤の歪みや首の位置のズレなど他の要因も考えられます。

自分で肋骨のねじれを改善することはできますか?

→ ストレッチや呼吸法で改善することは可能ですが、根本的な調整には専門的な施術が必要な場合もあります。

マッサージを受けても肩こりがすぐ戻るのは肋骨が原因ですか?

→ 可能性があります。筋肉をほぐしても肋骨のねじれが解消されないと、すぐに元の状態に戻ってしまうことが多いです。

肋骨のねじれはどのように検査するのですか?

→ 姿勢や動きのチェック、肩や肋骨の高さの左右差を確認し、呼吸や背骨の動きの検査を行うことでねじれの有無を判断します。

肋骨のねじれは整体で治りますか?

→ はい、整体では肋骨のねじれを調整する施術を行い、姿勢や呼吸の改善をサポートすることで痛みを軽減できます。

肋横突関節の痛みを放置するとどうなりますか?

→ 肩こりや背中の張りが慢性化するだけでなく、呼吸が浅くなったり、猫背が悪化したりすることがあります。

整体なおは用賀駅徒歩1分の整体院です。
鍼やオステオパシーでの肩こり腰痛の改善、こども整体での発達障害対応、自律神経調整による頭痛・不眠の改善などご相談を受けております。

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この整体コラムを書いた人

整体院整体なお院長・鍼灸あん摩マッサージ指圧師・整体師直井 昌之

経歴

  • 早稲田大学スポーツ科学部卒業
  • 日本鍼灸理療専門学校昼本科卒業
  • 卒業後、修行のため神奈川県市の鍼灸接骨院で働き、ケガの処置やマッサージについて学ぶ
  • 根本的な体の改善を目指すために、トレーニング、理学療法や整体、カイロプラクティック、機能神経学、オステオパシーを学び始める。
  • 自律神経失調症のセミナー フィリップ・ブルディーノD.O
  • 内臓マニピュレーション リタ・ベナモアD.O
  • 内蔵オステオパシー泌尿生殖器セミナー ジェローム・バティストD.O,M.D
  • オステオパシーの診療における診断と治療 カール・スティールD.O
  • マッスルエナジーテクニック国際セミナー 頸椎、胸椎、肋骨、腰椎 カイ・ミッチェルD.O
    など計700時間以上の研修会に参加

資格

  • 鍼灸あん摩マッサージ指圧師
  • 中学高校体育教員免許

所属団体

  • 日本オステオパシーメディスン協会・スティルアカデミージャパン4期生

メッセージ

オステオパシーを中心とした手技による施術をメインで行っております。
少しでも快適な生活を送れるようにサポートしていければと思います。
「院長あいさつ」にさらに詳しいプロフィールを載せていますのでぜひご覧ください。

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TEL:070-8360-0722

受付時間:10:00~21:00(最終受付20:00)
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